抗精神病薬は、主に統合失調症に処方しますが、うつ病、双極性感情障害にも少量使用することがあります。持効性注射製剤という、筋肉注射すれば1ヶ月間効果が持続する剤形もあります。
当院で処方する幾つかの抗精神病薬について説明します。
レキサルティは統合失調症に対して処方する薬です。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえます。
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。
副作用としては、アカシジア、錐体外路症状、高プロラクチン血症、頭痛、不眠、ジスキネジア、ジストニア、便秘、糖尿病、眠気があります。
用法用量は症状に応じて調整します。
エビリファイは、広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)、うつ病、双極性感情障害(躁うつ病)、統合失調症に対して処方する薬です。
脳内の神経伝達物質の働きを調整し、気分を安定させる働きがあります。
それによって、意欲が高まり、気分が楽になります。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえます。
また、おさえることのできない感情の高まりや行動をおさえます。
イライラしたり、かっとなりやすい症状を改善します。
副作用としては、アカシジア、不眠、振戦、不安、眠気、流涎、体重増加、ジストニア、CK上昇、肝障害があります。
用法用量は病気によって異なります。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえるお薬です。
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。
副作用としては、アカシジア、不眠症、便秘、易刺激性、流涎過多、不安、筋固縮、無動、ジスキネジー、食欲不振、悪心があります。
用法は1日2回に分けて口から服用します。
インヴェガは統合失調症に対して処方する薬です。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえる作用があります
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえるための薬です。
副作用としては、体重増加、錐体外路障害、便秘、CK増加、肝障害、ジスキネジー、ジストニアがあります。
用法は1日1回朝食後に口から服用します。
クエチアピンは統合失調症に対して処方する薬です。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえるお薬です。
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。
主な副作用としては、眠気、口渇、頻尿、便秘、筋強剛、ジスキネジー、ジストニア、不眠、頭痛、目眩があります。
用法は、1日に1〜3回にわけて口から服用します。
セレネースは双極性感情障害(躁うつ病)や統合失調症に対して処方する薬です。
脳内の神経伝達物質の働きをよくし、ゆううつで落ち込んだ気分、意欲や行動の低下している状態を改善します。
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえます。
副作用としては、振戦、筋強剛、アカシジア、錐体外路症状、不眠、焦燥感、パーキンソン症候群、流涎、寡動、歩行障害、仮面様顔貌があります。
用法用量は、病気と症状によって異なります。
シクレストは統合失調症に対して処方する薬です。
強い不安や緊張感をやわらげ、心の病気で起きる幻覚、妄想などをおさえるお薬です。
不安や緊張などの精神の不安定な状態をおさえる働きがあります。
主な副作用としては、眠気、口の感覚鈍麻、アカシジア、錐体外路障害、体重増加、浮動性眩暈、感覚鈍麻、ジスキネジー、便秘、高プロラクチン血症、食欲亢進があります。
用法は、1日1〜2回舌下投与を行います。
当院では、西洋薬だけでなく漢方薬を使用することもあります。
当院でも処方される代表的な漢方薬について御説明します。詳しくは受診時に相談ください。
どんな薬も、他の病気や症状に悪影響を及ぼすこともあります。
飲み合わせと他の病気や症状に関して気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。